子宮の内側には子宮内膜という粘膜がおおっています。子宮内膜は女性ホルモンの作用で周期的に厚く軟らかくなり、妊娠に備えます。そこで受精されなければ、子宮内膜は剥がれ落ち血液と一緒に体外に排出されます。これが生理です。

この子宮内膜が、逆流して留まってしまったり、なぜか子宮の内側以外にでき、そこでも生理のたびに出血と癒着を繰り返すことがあります。これが 『子宮内膜症』 です。

最も多く発生する場所は卵巣の中で、古い血液がチョコレートのように固まってみえることから 『チョコレートのう胞』 とも呼ばれます。この場合は不妊の原因になることもあるので注意が必要です。

自覚症状として
◆重い生理痛、
◆出血量が多い
◆不正出血
◆排便・排尿痛
◆性交痛     などがあります。

治療には個々の症状、状況に併せて漢方薬やピルを用います。


生理周期に併せて下図のように漢方等を使い分けます。
これらのお薬は保険適用が可能です。


【月経の3週間前から】

◆当帰芍薬散
骨盤の中の血流を良くし痛みの物質を早く流し、常に半身浴をしている状態にしてくれる漢方です。


【月経の1週間前から】

◆芍薬甘草湯
過剰な子宮の収縮を抑えます。


【月経開始時すぐに】

◆ロキソニン
子宮収縮時に出る痛み、月経痛の原因物質(プロスタグランディン)を抑えます。痛みが出る前に服用するのがポイントです。
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子宮内膜は女性ホルモン”エストロゲン”の作用により増殖しますが、このエストロゲンの作用をピルにより抑制することで、様々な症状を軽減します。欧米では一般的に行なわれている治療です。

2008年7月より「子宮内膜症に伴う月経困難症」という診断の保険適応治療薬として『ルナベル配合錠』が発売されました。現在のところ新しい医薬品のため、1回で1シート(30日分)の処方に限定されます。
その他のピルでも同様の治療効果が望めますが、日本ではピルそのものが避妊目的の使用のみに限定されていますので、ルナベル以外のピルは保険がきかず自費になります。
またルナベルは保険適用薬ですが、薬価が高いため、保険適用の3割負担分が他のピルとほぼ同程度の価格となってしまいます。詳細は診察時にご相談ください。

注意!ピルは子宮ガン等がある場合処方ができません。事前に必ず子宮ガン検診、及び超音波検査を受けましょう。

【低容量ピル:ルナベル(保険適応治療薬)


【低容量ピル:アンジュ】
 
【低容量ピル:マーベロン】

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